Proxyman vs Charles Proxy vs Wireshark: 用途に合うツールはどれか
2026 年の新機能:HTTP/2 と Network Extension
2 つの大きなアップデートにより、Charles Proxy や Wireshark と比べたときの Proxyman の位置づけが変わりました:
- Network Extension(ベータ版): システムプロキシを無視する Mac アプリやスクリプトの HTTP/HTTPS 通信をキャプチャできます。Charles Proxy では、この通信を捉えられません。
- HTTP/2: macOS 向け Proxyman v26.0.0 で、HTTP/2 のリクエスト、レスポンス、トレーラーを確認できます。
✅ Network Extension:Charles Proxy には見えない通信をキャプチャ

通常のプロキシの問題点
Charles Proxy は、Proxyman の通常モードと同じく、macOS のシステムプロキシを設定して動作します。この設定に従うアプリは、リクエストをプロキシ経由で送信します。しかし、多くのツールはこの設定に従いません:
- cURL、Node.js、Python、Ruby のスクリプトは、個別に
--proxyフラグやプロキシの環境変数を指定する必要があることがよくあります。 - 一部の Mac アプリや HTTP ライブラリは、システムプロキシをまったく使いません。
- ローカルのバックエンドサーバーは、API 呼び出しをインターネットへ直接送信します。
これらのリクエストはサーバーには届きますが、Charles には一切表示されません。結局、1 つのリクエストを確認するためだけに、ツールごとにプロキシを設定するか、コードを変更する羽目になります。
Network Extension の仕組み
Proxyman の Network Extension は、Apple の Network Extension API を基盤とした透過型プロキシです。macOS は Mac 上のアプリからの HTTP/HTTPS 接続を Proxyman 経由にルーティングするため、アプリ側はプロキシの存在を意識する必要がありません。
主な機能は次のとおりです:
- 🔎 見えなかったリクエストを確認: プロキシ設定を無視する Mac アプリ、CLI、スクリプト、ローカルサーバーをキャプチャできます。
- ⚡️ アプリごとの設定は不要:
--proxyを付けずにcurl https://api.example.comを実行でき、プロジェクトでプロキシ用のコードを変更する必要もありません。 - 🛠 デバッグツールはそのまま使える: キャプチャしたすべてのリクエストに対して、Map Local、Breakpoint、Scripting、フィルタが機能します。
- 🍎 ネイティブで信頼できる: Apple の公証を受け、システム設定で承認された macOS のシステム拡張機能です。
- 🔒 設計上、ローカルで完結: キャプチャした通信は Mac 上で処理されます。
Proxyman → Settings → Network Extension で有効にし、macOS で承認してから、新しいリクエストを送信してください。詳しくは Network Extension のページ か、リリースのブログ記事 をご覧ください。
Network Extension はベータ版で、Proxyman PRO と macOS 26 以降が必要です。HTTPS の内容を読むには、Proxyman の証明書を信頼し、SSL Proxying を有効にしてください。Node.js、Python、Ruby では、ランタイムで証明書を信頼させるために Automatic Setup が必要な場合もあります。
✅ HTTP/2:アプリが実際に使うプロトコルでデバッグ
macOS 向け Proxyman v26.0.0 では、HTTP/2 のキャプチャが通常リリースに含まれるようになりました。Settings → General で Use HTTP/2 を有効にしてから、新しいリクエストをキャプチャしてください。
主なメリットは次のとおりです:
- 実環境に近い動作: すべてを HTTP/1.1 に落とさず、HTTP/2 のまま通信をデバッグできます。プロトコルのネゴシエーションや同時リクエストが関係するバグの調査で役立ちます。
- ストリームごとに 1 リクエスト: 1 つの HTTP/2 接続を共有するリクエストは、それぞれ別の行として表示されるため、個別に選択して内容を確認できます。
- トレーラー: ボディの後に送られるヘッダー(gRPC 呼び出しの
grpc-statusやgrpc-messageなど)を確認できます。 - プロトコルの確認: Connection Log で、サーバーが
h2を受け入れたのか、HTTP/1.1 にフォールバックしたのかを確認できます。 - 並べて比較: HTTP/2 のキャプチャを Split View と Safari 風のタブ(PRO)と組み合わせれば、2 つのエンドポイントを並べて確認できます。

Charles Proxy はバージョン 4 以降で HTTP/2 に対応しているため、Charles から Proxyman に移っても HTTP/2 を諦める必要はありません。Wireshark は HTTP/2 のフレームをデコードできますが、TLS セッションキーをエクスポートしない限り、HTTPS の通信は暗号化されたままです。セットアップの詳細は HTTP/2 リリースのブログ記事 をご覧ください。
Proxyman vs Charles Proxy vs Wireshark の早見表
| Proxyman | Charles Proxy | Wireshark | |
|---|---|---|---|
| システムプロキシを無視するアプリのキャプチャ | ✅ Network Extension(ベータ版) | ❌ システムプロキシの設定のみ | ✅ パケットキャプチャ。HTTPS は暗号化されたまま |
| HTTP/2 | ✅ リクエスト、トレーラー、ネゴシエートされたプロトコル | ✅ Charles 4 以降 | ✅ フレーム単位のデコード。HTTPS には TLS キーが必要 |
| HTTPS リクエストの閲覧と編集 | ✅ SSL Proxying、Breakpoint、Map Local、Scripting | ✅ SSL Proxying、Breakpoint、Map Local、Rewrite | ❌ 読み取り専用のパケット解析 |
| アプリの技術基盤 | ネイティブ macOS(Swift、SwiftNIO) | Java、クロスプラットフォーム | Qt、クロスプラットフォーム |
Proxyman が他のツールと異なる点
✅ 0. ネイティブ macOS アプリ

- 最高水準のネイティブ macOS アプリです。
- SwiftNIO を採用しています。SwiftNIO は、クロスプラットフォームで非同期・イベント駆動型のネットワークアプリケーションフレームワークで、Apple が開発・保守しています。
- 開発者の視点で設計されています。馴染みのある UI、共通のショートカットキー、Apple M1/M2/M3/M4 での非常に高速な動作を備えており、使い方を覚え直す時間が少なく済みます。
- Breakpoint、Map Local、Scripting など、ネットワークのデバッグツールを一通り備えており、より速くデバッグできます。
✅ 1. UI/UX とデバッグツールの改善
Proxyman は、すべてのデバッグツールの UI/UX も見直し、使いやすさを高めるとともに、2026 年以降のデザイン基準に合わせています。
- macOS Human Interface Guidelines に厳密に準拠しています。
- Multiple Filters では、さまざまな条件を組み合わせられます。URL、正規表現、メソッド、ヘッダー、ボディなどで、リクエストを即座に検索できます。
- フォルダをピン留めして保存し、後で確認できます。
組み込みの高度なデバッグツール:
- 組み込みエディタを使った Map Local。
- Map Remote:UI を改善。
- Breakpoint:リクエスト/レスポンスをその場で書き換え。
- Scripting:JavaScript を書いて、リクエスト/レスポンスのデータを変更できます。Charles Proxy の ReWrite ツールを置き換えるために設計されており、ReWrite でできることはすべて可能で、より強力です。よくあるタスクについては、スニペットコード を参照してください。
- Network Throttling と Reverse Proxy に対応。
- Atlantis framework を使って、HTTP/HTTPS、WS/WSS、gRPC の通信をキャプチャ。
- Proxyman for iOS:ネイティブの iOS アプリです。Mac は不要で、iOS デバイスから HTTP/HTTPS をキャプチャできます(iOS 16 以降が必要)。
- HTTP/2:HTTP/2 のリクエスト、レスポンス、トレーラーを確認。
- Network Extension:プロキシ設定を無視する Mac アプリやスクリプトをキャプチャ。
- ほかにも多数…

✅ 2. iOS、Android、シミュレータ、エミュレータ向けの証明書ガイド
リモートデバイスの設定は手間がかかるものです。そこで Proxyman では、以下のデバイスで Proxyman をセットアップするためのさまざまなガイドを用意しています。中にはワンクリックで完了するものもあります。


✅ 3. JavaScript による Scripting
Proxyman には、JavaScript のコードを書いてリクエスト/レスポンスを柔軟に操作できるスクリプト機能があります。

- JavaScript コードで Map Local / Map Remote / Breakpoint を実装できます。100 倍速いです。
- Proxyman の スニペットコード からコピー&ペーストできます。
- リクエストの内容を変更できます。ドメイン、ホスト、スキーム、ポート、パス、HTTP メソッド、HTTP ヘッダー、クエリ、ボディ(Encoded-Form、JSON、プレーンテキスト)が対象です。
- レスポンスの内容を変更できます。HTTP ステータスコード、HTTP ヘッダー、ボディ(JSON、Encoded-Form、プレーンテキスト、バイナリなど)が対象です。
- ハッシュ化、エンコード/デコード、JSON/テキスト変換、整形など、よくあるタスク向けの組み込みアドオンとライブラリを豊富に用意しています。…
- 独自の JS アドオンやライブラリも作成できます。
- 従来の Rewrite GUI ツールを置き換えるために設計されています。
- ShareState や Environment Variables を使って、スクリプト間や現在のセッション内で状態を共有し、受け渡しできます。
✅ 4. 活発な開発
少人数のチームのため、不要な手順を省いてスピーディーに開発を進めつつ、製品の高い品質を維持しています。
これまでの主な成果は次のとおりです:
- 2019 年後半の最初のベータ版以降、150 以上のバージョンをリリースしてきました。
- Apple Swift NIO を使って Proxyman を書き直しました。高性能なネットワークアプリケーション向けのフレームワークです。
- iOS ネイティブアプリ として Proxyman を提供しています。
- Breakpoint、Map Local、Scripting、Network Conditioner など、他のアプリの多くのデバッグツールに対応しています。
- Proxyman Bug Tracker で、1000 件以上のバグや機能リクエストに対応しました。
- iOS ネイティブアプリに対応し、モバイル端末から HTTPS の通信をキャプチャできるようになりました。
- Windows/Linux に対応しました。
✅ 5. Command Palette(2026 年の新機能)
Proxyman のあらゆる操作をすぐに見つけて実行できます。⌘⇧P を押して検索語を入力し、作業をスピードアップしましょう。
便利なポイント
- Command Palette を開く(⌘⇧P)。マウスに触れることなく、コマンド、ツール、設定を横断して検索できます。
- すぐに検索して実行 — 高速なあいまい検索でアクションを探し、Enter キーで実行します。メニューを探し回る必要はありません。
- お気に入りをピン留め — よく使うアクションを、ウィンドウやセッションをまたいですぐ呼び出せるようにしておけます。
- 詳しくは Command Palette のドキュメント をご覧ください。
他のアプリとの比較
Wireshark

Wireshark は、1998 年からリリースされている信頼性の高いクロスプラットフォームアプリケーションです。しかし、開発者にとっては扱いにくい点が多くあります:
- ❌ 前世紀のような古いデザイン
- ❌ 学習コストが高い。効率よく使うには多くの経験が必要です。
- ❌ 一部の高度な機能は、熟練の開発者を満足させるために低レベルな情報が多く盛り込まれているため、他のユーザーには使いにくいかもしれません。
- ✅ TCP/UDP レベルで動作します。
- ✅ 開発者向けではなく、ハッカー向けに作られています。
Charles Proxy

Wireshark と同様に、Charles Proxy も Java で書かれたクロスプラットフォームアプリケーションで、あらゆるプラットフォームに対応しています。また、デバッグ作業を支える、非常に成熟し安定したアプリケーションでもあります。
- ❌ 動作の遅い Java アプリ。
- ❌ UI/UX が最適化されておらず、洗練されていません。
- ❌ macOS のシステムプロキシに従うアプリしか捉えられません。Proxyman の Network Extension のような透過型キャプチャには対応していません。
- ❌ バグトラッカーが公開されていません。
- ✅ 新人の開発者にも扱いやすく、Wireshark より使いやすい。
- ✅ Map Local、Breakpoint、ReWrite など、デバッグツールが一通り揃っている。
- ✅ HTTP/2 に対応。
どのアプリが自分に合うか
どのアプリが良いかを一概に判断するのは難しく、開発者の好みによるところが大きいです。
要約すると、次のとおりです:
-
ネットワークレベルまで深く掘り下げられる、フル機能のプロキシツールが必要なハッカーやセキュリティ開発者なら、Wireshark や Fiddler が第一候補になるかもしれません。
-
macOS、Windows、Linux でパケットアナライザを使い、デバッグ機能をフルに活用したい開発者なら、Charles Proxy を検討するとよいでしょう。
-
QA、フロントエンド、iOS、Android の開発者、セキュリティ開発者の方で、macOS 上で、デバッグ機能とカスタマイズ性を備えたネイティブで高性能なアプリを求めているなら(Mac-assed Mac app、つまり本当に Mac らしいアプリ)、Proxyman を試す価値があります。
-
プロキシ設定を無視する Mac アプリ、CLI、スクリプトから、読める形の HTTP/HTTPS を取得したいなら、この 3 つのツールの中で HTTP レベルでそれらをキャプチャできるのは Proxyman の Network Extension だけです。
次に読むもの
ほかのブログ記事もぜひご覧ください:
選び方のシンプルな目安
理解したい通信の種類で選んでください。パケット単位の TCP や UDP の詳細が必要なら、Wireshark が役立ちます。Charles は、長い歴史を持つ、馴染みのあるクロスプラットフォームの HTTP プロキシです。Proxyman は、読みやすいリクエスト表示、デバイスのセットアップ、通信の変更やモックのためのツールを備え、アプリや API のデバッグに重点を置いています。迷ったら、同じ小さなテストを各ツールでキャプチャして、セットアップにかかる時間、フィルタ、普段使うレスポンス表示を比べてみてください。
2026 年 10 月 18 日更新:HTTP/2 と Network Extension を追加し、Proxyman、Charles Proxy、Wireshark の機能比較表を加え、Charles Proxy のセクションを更新。
2025 年 10 月 6 日更新:2026 年の更新を追加。動画プレースホルダー付きの新しい Command Palette セクションを追加し、文章を刷新、誤字を修正。
2024 年 4 月 8 日更新:2024 年の新しいアップデートに合わせて文章を改善。
2022 年 3 月 22 日更新:ブログが中立的になるよう文章を改善。
2022 年 9 月 13 日更新:新しいツールと機能を反映。
2021 年 6 月 16 日更新:新しいスクリーンショットに差し替え。
2021 年 11 月 24 日更新:最新ビルドの新機能を追加。
Proxyman は高性能な macOS アプリで、iOS デバイス、iOS シミュレータ、Android デバイス上のアプリやドメインからの HTTP/HTTPS リクエストを、開発者がキャプチャして確認できるようにします。
ダウンロードはこちら: https://proxyman.com

